綴る

日々のあれこれ、これまでと、これからと

多汗の季節に開き直る

ここ数年、夏にかく変な汗に悩まされている。私はもともと汗っかきで、小学校の時も夏に家に帰ってくると、背中に汗をびっしょりかいて、ランドセルの形になっているような子だった。

でも最近悩まされている汗は、そういう汗とは違う、変な感じがする汗だ。その汗は、頭からしか出てこない。頭の毛穴から一度に大量の汗が出て、しばらくすると引いていく。頭皮から出た汗は、顔の輪郭を伝って首まで流れ、ひどいときは髪の毛の先もびしょびしょになることもある。

常にこういった汗をかいているわけではないので、日常的に不便さを感じているわけではない。この汗は何なんだと思って、どういう時に変な汗が出るのかを思い返してみると、早足で駅やバス停に向かい、電車やバスを待っている時や、服屋や雑貨屋などで、オレンジがかった強めの照明がつけられている時などに、比較的変な汗が出る気がする。

また、焦っているというか、テンパッてる時ほど変な汗はなかなか引かない。「こんなに汗かいてて変な人だと思われたらどうしよう」「あの人あんなに汗かいてると思われてるかも」というように、汗をかいている自分を見る、他の人の目を意識し過ぎている時ほど、汗は引くのが遅い。

以前、一瞬だけ通っていた、なんとなく相性が良くない心療内科で相談したこともあった。卵巣がないからホルモンバランスが崩れているのではないか、自律神経が乱れているのではないかなど、原因と思われる事柄をいくつか指摘された。太っているせいもあるかも、と言われた。でも、ウォーキングをして5キロ落とし、今年の夏を迎えたけれど、そんなに変わらなかった。

卵巣がんの経過観察のために通っている婦人科で相談した。私は卵巣がんになってからかれこれ10年ほど、エストロゲンの補充療法をしている。お腹に薬剤の入ったシールを貼るだけのものだが、長期間この方法でエストロゲンを補充しているので、血中濃度が一定ではなくなっているのかもしれない、それで更年期障害のような状態になっているのではないか、と言われた。

説明された内容をすべて理解できたわけではないけれど、この説明が一番しっくりきた。エストロゲンの量を増やすという方法もあるが、血栓が出来やすくなるから避けたいとのことだった。多汗については、対処療法でうまく付き合っていくしかないのだと言われ、私は久しぶりに、健康な体がほしいと思い、少し落ち込んだ。

主治医からこう言われたら、もうそうなんだ、多汗は仕方のないことなんだと思うようになり、自分なりに工夫するようにしている。だいたいどんな時に汗がひどくなるか分かっているので、例えば、電車やバスに乗るときは余裕を持って出かけるとか、汗が出始めても焦らないようにするとか。そもそも、人間は汗をかく生き物だし、汗かかないよりかいた方がマシだろうと開き直るようにした。

今年の夏も私はよく変な汗をかいているけれど、どういう時に汗が出るのかを把握して、それにどうやって対処できるかがなんとなく分かってきたし、心の持ち方が落ち着いたこともあって、これまでのように外出がそんなに苦ではなくなった。