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日々のあれこれ、これまでと、これからと

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』

ずっと見たいと思っていた『マッドマックス 怒りのデス・ロード』をついに見てきた。台風で風と雨が強い中、この映画を見るには絶好のタイミングだった。

一面砂漠の荒廃した世界を放浪するマックスは、イモータン・ジョーが支配する砦「シタデル」に虜囚として捕らえられてしまう。ある日、「シタデル」の大隊長フュリオサは、監禁されていた5人の妻たちとともに、「シタデル」から逃走する。それを知ったジョーは、「ウォーボーイズ」と呼ばれる部下たちを連れて、フュリオサを追う。ウォーボーイズのひとり、ニュークスの「輸血袋」にされていたマックスもその追尾に駆り出され、フュリオサたちと合流し「緑の地」をめざす。

この世界「ウェイストランド」では、石油と水、そして人間が重要な「資源」として描かれている。労働力・戦力として働かされる人びとがいるだけでなく、「輸血袋」にされたマックスの他にも、ジョーの子どもを産むためだけに監禁されていた女性たち、貴重な栄養源として母乳を搾り取られ続ける女性たちなど、まさに人間の身体そのものも「資源」にされている。

私は普段、アクション映画はあまり見ない。腰が痛くなるので映画館に行く機会も最近ではなくなっており、最後まで腰大丈夫かなと不安ではあったが、そんな心配は杞憂に終わった。始めから最後まで、あっという間だった。

最初の方はどういうスタンスで見たらいいのか分からず、これどうやって撮影したんだろう、ということばかり考えていたが、 広大な砂漠をものすごくデカイ車やバイクでひたすら走り続ける、そのシーンを見てるだけで気持ちがすかっとした。

そして何より、登場する女性の描き方がとても安心できるものだった。フュリオサを演じるシャーリーズ・セロンはかっこいいし、ジョーの「妻」たちも逃避行の中で銃の手入れや監視役など、次第に主体的になっていく。「鉄馬の女たち」は高齢だけどオートバイをガンガン走らせ、銃もバンバン撃つ。個人的に、おばあちゃんがかっこいい映画は名作だと思っている。

私が一番うるっときたシーンは、すべてが終わり砦に戻ってきたとき、母乳を絞り取られていた女性たちが、ジョーが独占していた水門をみなで解放したシーンだった。なんでここで感動したのかよくわからないが、最初の方にチラッとしか出てこず、身体を「資源」として使われていた女性も、その存在を忘れらてなかったんだということ、車やバイクに乗って砂漠を走り回ることはできなかったけれど、彼女たちも「解放」に関わる能動的な主体として描かれていたからだと思う。

すっきりするし、元気も出る。こういう映画、いいなと思った。